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固定資産税の優遇措置廃止?

11月19日、空き家対策特措法が成立しました。

敷地200㎡以下の住宅用地は課税標準額を固定資産税評価額の6分の1に低減されており、更地にすると固定資産税が6倍になってしまうので、固定資産税問題が空家をのまま放置されることの要因のひとつにあげられていました。

特措法では「必要な税制上の措置」を講ずるとされ、法制定後、倒壊の危険があるなどの「特定空き家」に認定されると、固定資産税の優遇措置を廃止する方向で検討がされているようです。

今までは解体しても優遇措置を維持するとの方向で議論されていましたが、今回は課税方向に逆転してしまいました。

解体しても優遇措置を残す方が自発的な解体を促しやすいと思うのですが、皆さんはいかがお考えでしょうか。

 

所有者不明の土地が続出

所有者不明の土地が続出

土地の所有者が亡くなったにもかかわらず、その後、長期間にわたって、相続手続をしないまま放置されてしまったため、今の本当の所有者が誰なのかが分からない、という事態が続出しています。

東日本大震災によって、この問題が非常に深刻な状況であることが明らかになってきました。つまり、震災の復興事業のために被災地の用地を買収しようにも、今の本当の土地の所有者が分からない、という問題が続出し、震災復興事業そのものが進まない、という事態が出ているからです。

土地の相続手続を放置していると、相続人が誰なのかを調べるのが大変で、また、なんとか調べても、相続人の中には、海外に移住してその所在がつかめなかったり、また、住民票上の所在地を割り出してもそこには相続人が住んでいないために連絡がつかなかったりして、相続人全員と連絡を取ることが非常に難しかったりするわけです。

しかも、相続人と連絡がとれた場合でも、その中には、高齢で認知症を患っていたりして話ができなかったりするケースもあり、そうすると、結局、土地の処理についての協議がなかなか進まないわけです。

こうした問題は,特に、山林や農地などで多いのですが、宅地でもこうした問題が生じています。これから、日本はどんどんと高齢化社会に向かっていくわけですが、それに伴って、土地の相続手続が放置されてしまう案件も増えていくはずです。

所有者が不明な土地は、一定の要件のもとで、強制的に、国や自治体が取得できるようにしておかないと国土が荒廃することになるのではないかと危惧しています。新たな立法が必要です。

空き家の放置そろばん勘定

平成25年10月1日時点で、全国に約820万戸の空き家があります(総務省が本年7月29日に発表した住宅・土地統計調査速報)。

ほとんど利用する見込みのないあばら家同然の家屋でも、その敷地は住宅用地とみなされます。この場合200㎡以下の土地であれば、固定資産税の課税標準額が更地の6分の1になります。

空き家を取り壊すとなれば、高い解体費用を払ったうえに税金が数倍に跳ね上がるというのでは、空き家のまま放置しておいたほうが得というそろばん勘定になります。

一方、空き家を放置しておくと犯罪者の溜り場となったり、火災の標的にされたり倒壊などで近隣住民から損害賠償を請求されるリスクを伴い、孫子の世代に解体費用などの負担を残すことになります


当面の得を維持する目的で放置していたのに、さらに大きな損を抱え込むというそろばん勘定にもなりかねません。

今秋の臨時国会では、空き家所有者の自発的な解体を阻害している税制を軽減措置によって改めることなどを盛り込んだ「空き家対策特別措置法」案が審議され、成立の見込みです。

国レベルでの本気度が、地方自治体が真剣に取り組んでいる空き家問題解消に向けて加速することを期待したいものですね。

所有者不明の土地

将来、所有者不明になる可能性のある土地が310万ヘクタールになるそうです。

山林や、耕作放棄地など、所有者が亡くなって相続が開始しても相続登記の手続きに必要な費用と手間が、土地の資産価値に見合わなかったりするなどの理由から、所有名義の変更がされないのみならず、管理もされず放置され、土地そのものが荒廃していくことが大きな問題になっています。

相続が何回か起きると単独所有の土地の相続人が数十人にのぼり中には外国に移住したりしてその居住地さえ分からなくなってしますケースも決して少なくありません。

そのような場合、相続手続きは困難を極めます。

国土の荒廃は、災害の拡大にもつながっていくでしょう。

公共事業では、土地所有者の確認・同意がとれなくて進行ができない問題があると言われています。

共有地については、民法255条が、共有者が共有持分を放棄したとき、相続人が不存在のときは、その持分が他の共有者に帰属すると規定していますが、その事実の確認に相当の費用と手間が必要であることに変わりがありません。

310万ヘクタールとは、3万1000平方キロメートルですから、37万7961平方キロの日本の国土の8,2パーセントです。

本当に広大な面積です。

空き家も820万戸と言われていますが、これも含めて何らかの根本的な法律上の対策が求められるのではないでしょうか。

たとえば、20年間その土地を放置しておくと一定の条件のもとでは他人の所有になってしまう取得時効制度などが参考になるかもしれません。

空き家対策条例について

 

名古屋市だけでも15万件の空き家があり、うち4万件は不朽破損の空き家です。

近隣の空き家で困っている人、空き家の管理ができず困っている人に朗報です。

空き家は、不衛生、不審者のたまり場や放火の危険、倒壊等々周囲に多大な迷惑を及ぼします。

今までは所有者を見つけて交渉するなど解決に向けた迂遠な方法しかありませんでした。

名古屋市は空き家対策条例を制定して平成26年7月1日から完全施行されます。

これにより、空き家の適切な管理を促し、場合によれば最終的には空き家を行政が撤去することまで可能となります。

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国も空き家等対策の推進に関する特別措置法を今国会で策定中で、全市町村に対策が講じられるようになるでしょう。

空き家を所有しているが管理・処分に困っている方に対しても、管理・処分のサポートや、税金上の優遇なども考えられているようです。

近隣の空き家で困っている人、空き家の管理ができず困っている人いずれもお気軽にご相談下さい。

 

相続人

相続人がお一人の場合は、所有者の場合と同様です。

相続人が複数の場合は、相続の問題を解決しなければなりません。

遺産分割

共同相続人全員で話し合い、空き家を誰が相続するかを決めなければなりません。

相続放棄

空き家問題にかかわりたくないとお考えの方は、相続放棄するという方法もあります。ただこの場合は、空き家以外の預貯金等に関する相続権もすべて失うことになってしまいます。

なお相続放棄は、原則被相続人の死亡を知った日から3カ月以内に行わなければなりませんが、死亡後に空き家の問題を知ったような場合は3カ月過ぎても放棄が認められる場合もあり得ます。

空き家の賃貸

Aタイプ(賃貸一般型)

通常の賃貸借契約の形で、貸主が自己の負担で入居前にリフォームを行い、借主の壁紙の張り替えなどの模様替えを原則禁止することになります。

Bタイプ(事業者借上げ型)

不動産事業者が、所有者から管理業務と契約代行業務を受託し、物件紹介や入居審査、入退去手続き実施するもの(B-1)と、不動産事業者が、所有者から住宅を自ら借り上げ、貸主の立場で借主に転貸(サブリース)を実施するもの(B-2)があります。

Cタイプ(借主負担DIY型)

貸主が原則として修繕義務を負わない代わりに家賃を安く設定し、借主が自費で修繕や模様替えをすることを認めるタイプです。借主は、退去時に借りたときの原状に戻す義務もありません。

所有者としては、現状のままで貸すことができ、経済的にメリットが大きく、また借主としても、自分の好みの設備に入れ替えたり、模様替えすることができるため、持ち家と同じような感覚で居住することができるメリットがあります。

空き家の処分

空き家を第三者に処分する方法もあります。

景観の悪化と周囲の不動産価値下落の危険

空家が社会問題となっているのは、その空家自体の危険性もさることながら、空家の周辺環境に「景観悪化」と「治安悪化」という悪い影響を及ぼすからです。治安の悪化については、別のページに述べていますから、ここでは景観の悪化について考えてみましょう。

建物が老朽化し、雑草が高く伸びて長い間、人が足を踏み入れていない空家は、著しい景観の悪化をもたらします。空家が目立つ地域は、快適な住環境が破壊され、住民や訪問者の不快感が増幅されます。地域のイメージが大きく損なわれているからです。

また、空き家はその周辺不動産の遺産価値の低下を招きます。あなたは、雑草が生い茂り今にも崩れそうな空家の隣や、向かい側に何千万円ものお金を払って自宅を建てますか。多くの人は嫌がります。

自宅を買おうと考えている人は、金額が同じであれば、周辺環境の良好な所にある住宅を探します。家を借りて住もうとする人だって、少しでも環境の良い所を求めます。

多くの人が嫌がる場所は、多くの人が欲しいと思う場所より取引価格は割安になってしまいます。管理されないで荒れている空家が目立つ地域に住んでいる人の自宅やマンションを不動産鑑定士に評価してもらうと、きっと「周辺に空家が目立ち、住環境劣化」などの説明書きが付けられ、空家のない地域の建物よりも評価額は低くなります。空家の存在が周辺不動産の下落という悪影響を及ぼしているのです。

猫やネズミの繁殖、ゴミ投棄による不衛生の危険

空家には当然のことですが、住んでいる人は居りません。そのため野良猫や野ネズミにとって、格好のねぐらであり繁殖場所にもなります。蚊や蜂などの害虫も発生し、不心得な人によるゴミの投棄場所ともなり、空家は異臭を放ち不衛生きわまりない状態になる危険をはらんでいます。